引取った時から、
修復困難だった、
製造番号80000台の
山葉オルガン、、
恐らく1905年(明治38)頃のもの
本体は桜材で、ちょうど
修理中の大型オルガンに
燭台を付けなければならない為、
その材料が取れるかもしれない。
一念発起して、解体することにした。
このくらいのオルガンの解体は、
1日では終わらない、、、
何故なら、ネジが錆びすぎて、
木部と同化して回らないため、
一つ一つ、いちいち外すのに
トホホな手間がかかるからである。
外に放置していたので、
塗装が剥げているが、、
このオルガンは元々は
「真っ赤」な色をしていた。
裏から見ると、桜材の
非常に美しい木目の部分を
使っている。モヤモヤっと
雲のような模様が出るのが
美しい桜材である。
鍵盤からの伝達は、
後のピットマンシャンクではなく、
ネジ式で鍵盤高さを調整出来る
ような進取の構造になっている!
さすが、明治の職人!
バルブを下げる部分は、
金属ワイヤー製
鍵盤、響板を外したところ
ひとつ外すごとに、
バカバカしいくらいの
手間がかかる、、、
どうしても外せないねじは、
アタマごとドリルで削ってしまう。
ちょうど真ん中に穴をあけるのは
物凄く難しい、、、
ここまで削ってしまう、、
抜けないネジ、折れたネジも、
とりあえずぜえんぶはずす、、、
側板を背中合わせにすると、
「山」のカタチになる、、、
こちらは同型機種の側板。
次回解体予定のもの。
背中合わせにすると富士山の
カタチになるので
「富士山型」と呼ばれる。
今回解体のオルガンの側板は
きれいに接ぎ直して、
机か棚にする予定。
燭台に使えそうな板は、
結局取れなかった、、、