調律師「開心堂」(才気堂)

「才気堂」から、2018年、心機一転、「開心堂」に名前変えようとしたのですが、結局両方使っています。開心、とは、私の好きな中国語で「思いっきり楽しむ」という意味です。英語の「Enjoy」のような言葉ですが、日本語には、対応する訳語がありません。日本人は「思いっきり楽しむ」のが苦手なのです。ピアノを始めとして、すべての楽器が、勉強する苦痛の種、ではなく、楽しむための道具、になりますように。

ヤマハ

1924年製 ヤマハ11ストップ リードオルガン修理物語 その2

製造番号211299
推定1928年製 
このオルガンを解体して、
今回修理の177211に使う。

まずは、明るいところで
よく見てみた。
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このオルガンは、本来は、赤いオルガンである。
雑巾で濡らしてみると、小豆色に光って見えた。
(下の丸柱だけは濡らしていない、違いがわかる)
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丸柱も拭いて全体を濡らしてみたところ、
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屋内に入れていよいよ解体しようと
思いつつ、なかなかできない場面、、、
面倒なのと、よくよく考えないと、と 
思うのとで、逡巡躊躇する。

古い楽器の修理は、かふいふ「座視」してる
時間がとっても長い、、、
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直すべき楽器、、、

2つある膝ペダルの左側が
欠損している、
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ヤマハモニタースピーカー修理

昨年11月に直して上手くいった
ヤマハモニタースピーカーMS20S
のユニットのエッジの貼り替え
今回は、自分用の、2台を、、

貼り替え用のエッジ、
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この機種は、スピーカーの周囲
のエッジが破れて割れるのが多い。
IMG_1052

まずはユニット周囲の部分を
マイナスドライバーで剥がす。
結構しっかり付いている。
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ことごとくキレイに剥がす、
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次に、彫刻刀などで、古いエッジを
丁寧に、チマチマ剥がす。
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左、剥がし終わったところ
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結構サッパリ取れる。
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新しいエッジを貼ったところ、
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大音量や、激しい音源でも、
しっかり鳴るようになった!
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1924年製 ヤマハ11ストップ リードオルガン修理物語 その1

2020年1月18日、長野より預りの
ヤマハ11ストップ リードオルガン

製造番号は177211 推定1923年製
関東大震災の頃である。

最期は小学校で使われていたものを
廃棄されると聞き、引き取った
ものだという。

直るものなら直して、美術館に寄贈して
多くの人々に弾いてもらいたい、という
依頼である。

現状:
・鍵盤蓋が無くなっている
・風袋空気漏れ、演奏不可能
・装飾各部に欠損あり
・白鍵のみ貼り替え跡あり

鍵盤蓋が無い状態、、、
新しく作るか、似た機種から流用するか、
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白鍵のみ貼り替え跡あり。妙に真っ白なのが
気になる人もいるかもしれないが、
これはこれで悪くは無いと思う。
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無くなっている装飾
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接着が剥がれた部品を現代のプラスネジで
堂々とネジ止めした箇所。目立つので、
接着はきちんとやり直して穴を塞ぐか、
あるいは似た機種からこの部分を流用する。
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鍵穴の金具は欠損して、
鍵穴の下部に何か金具をつけて
外した跡がある、
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陽が当たってない部分に残る
このオルガンの元の色。

赤みの強い小豆色、
IMG_4020


なんと!、ほぼ同じ機種を廃棄用として持っていた。
製造番号214299 今回修理予定の機種とほぼ同じ。
おそらく1928年頃のもの。見た目はキレイだが
内部の痛みは激しく、修復困難な一台で、
解体も大変なのでどうにも出来ず困っていたが、
役に立つ時が来た。このオルガンの蓋や、
その他の部品を流用して、今回修理のオルガンに
使うことにした。
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オルガンの製造年

ヤマハのオルガンの場合、工場の検印がある。

このオルガンは、昭和7年11月20日の検印がある。

昭和7年は、西暦1932年。80年経っている。

直せば、また生き返る。f3eb6062.jpg

かまくら のんちゃん

あちゃちゃ!

遅かったかぁ〜9e48dde6.jpg

お菓子みたいな

砂糖を振りかけたようなドームハウス66e69f3f.jpg

才気堂 オルガン演奏会

明日は、いよいよ、才気堂、初めての都心でのオルガン演奏である。

沢山の方が、才気堂のオルガンを見に、聴きに来る。

昨年、50回以上オルガン出張演奏し、その慣れた曲を、明日弾く。

これ以上上手くもならないし、下手にもならない。自分自身を出し切るだけ、それしかない。

わくわくして眠れない…

ピアノの乾燥剤

ピアノの乾燥剤というのは、入れても意味がないので、私は、全然オススメしない。

乾燥剤というのは、ピアノ調律師の小遣い稼ぎのために入れているようなものである。

私も積極的に「小遣い稼ぎ」すれば良いのかもしれないが、意味のないことは「やる気」が出ないので、結局、ピアノ調律師としてお客さんに無意味な品物をオススメ出来ずに、生きてきた。

中には、毎年、ピアノの中にどんどん追加していく調律師もいる。

大体、効果が数ヶ月の乾燥剤をひたすら入れ続けて、何になるのさ…

乾燥剤を信じているお客さんがいたら、本当にピアノに効果があるのか、一度は考えて欲しい。そして調律師に聞いてみて欲しい。

多分、調律師も、効くかどうか、知らずに入れていると思う。


画像は、過去の調律師が毎年入れて積み上げた乾燥剤。アップライトピアノの下部。

俺は、途方に暮れて、それを眺めたよ…cd32a981.jpg

掃除したピアノ

掃除機でホコリを取り、鍵盤を戻していく。

このとき、動きの鈍い鍵盤に気が付いて、調整する。48aba3d3.jpg

アップライトピアノ弦交換

43年前のヤマハ

サビが原因で弦が次々切れるので、巻線以外を全部張り替えることに

張弦は得意だが、現場で立てたままの状態での作業は結構大変be467363.jpg

埋め木でなおす

薄く削った木を、割れ目にしっかりと入れる。

接着剤が固まるまで、触らないようにする。c7889dc4.jpg

空気漏れ

袋の板に割れがあり、空気が漏れていた。埋め木でなおす。50c887ea.jpg

オルガンのアクション

ベビーオルガンのアクション

リードの下に提灯式の袋があり、この構造は反応の良い大きな音が出せる8b841f25.jpg

空気漏れ

ペダルを踏むと、かすかに空気漏れの音がするため、分解してみる2dd071a6.jpg

ベビーオルガンの袋はり

八重洲の49鍵、ヤマハの39鍵、

二台の袋はり完了!

どちらも、板が割れていて、八重洲の方は板を新規製作、ヤマハの方は割れをはぎ直した。
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ベビーオルガンの袋はり

3つの袋を張り終わった状態
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ベビーオルガンの袋はり

ヤマハベビーオルガンの袋はり
39鍵のベビーオルガンは
最も小さいタイプだが
楽器としては、弾く楽しさを
感じさせてくれる。
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白鍵貼替

ヤマハオルガン5号型の鍵盤貼替修理。

この機種は、よく白鍵がこのように反って剥がれる。
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完成

おそらく本邦初! ヤマハベビーオルガンの塗装含めた完全復元完了! 大正十四年、楽器屋さんに並んでいた時は、多分こんな感じだった筈。 デザインがおしゃれなので「これ欲しい!」って思わせる魅力がある。

同じく「これ欲しい!」と思った方、調律師「才気堂」までご連絡下さい。
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オルガン塗装

昭和5年製造ヤマハ、ベビーオルガン。本邦初!完全塗装復元。只今、古い塗装をはがして素地調整するところ。83ce605b.jpg

1938年製 YAMAHA ベビーオルガン

57b8527a.JPG2007年11月修理完了。1938年(昭和13)製造、YAMAHAのベビーオルガン。
両側に取っ手のついた小型のオルガンを俗に「ベビーオルガン」という。映画「二十四の瞳」などに出てくるのもこの手の「ベビーオルガン」だ。ベビーとはいえ、意外に音量が出る。しかも、このタイプは、風袋の容量が小さいことが短所でもあり長所でもある。足のペダルのふみ加減で、自在に音量をコントロール出来るのだ。一般に「オルガン」という楽器は、音を鳴らしながら音量を大きくしたり小さくしたり出来ない。同じ音量で鳴り続けるのが「オルガン」らしさでもある。ところが、このベビーオルガンの場合、ペダルの加減で、クレシェンドしたりデクレシェンドしたり出来る。
リードオルガンは「ストップ付き」のタイプが高級であると思われがちだが、本当に「リード」好きな人にとっては、このベビーオルガンこそ、もっともリードオルガンらしいオルガン、と言えるだろう。
修理の様子は、才気堂HPにて掲載中。

S400B 響板

BlogPaint下からみた「響板」、がっかりするくらい「木」が美しい。音は物凄くよく響き、屋根を閉じていても、微妙なニュアンスが弾き分けられ、聴き分けられるくらい、はっきり音色が聴き取れる。側板も、C3に比べて、分厚く出来ている。

S400B ペダル

BlogPaintペダル支え棒、もスタインウェイと同じ、「木の棒」になっている。コンサート用らしく、ペダルはやや重い。コレは、本番ではピアニストは「靴」を履いて演奏するため。中のスプリングを外すと、普通のグランドと同じ位の重さに出来る。

幻の名器 S400B

BlogPaintスタインウェイのフレーム右側には、太く黒く「STEINWAY」と書かれているが、「S400B」にも同じように太く黒く書かれている。タッチ感、音色、「CF」が凝縮されたような、まぎれもなくYAMAHAの音だが、このピアノは、YAMAHAが本気を出せばスタインウェイと比肩できるピアノが出来るんだ!という意気込みが形になったようなもの。スタインウェイが欲しいけど、実はYAMAHAのタッチ、音色が好き!という方にオススメ。現行新品の「C3」「C5」とほぼ同価格で、「S400B」の中古が買える、としたら、どちらを選びますか? 私は、「S400B」をお奨めします。但し、中古で年に2〜3台しか出てこない「激レア」ピアノ。

設置が終わったS400B

3d15dae9.JPGこの「S400B」はYAMAHAが一番ピアノを作っていた時期、スタインウェイに比肩できるサロンコンサートピアノを!、ということで作られたピアノ。1982年登場時、ほぼ同サイズの「C3」の2倍以上の「¥3,000,000-」だった。「S」シリーズは現在も作られているが、調律師にも人気の高いのは80年代の「S400B」。何がどう違うのか、やはり「素材」だと思う。そして「設計」「手間の掛け方」かもしれない。思った通りの音が出る。もっと強い音!と思って力を入れればどんどん強く出て、しかも音色は割れずに美しいまま大きく出る。もっともっと弱い音!と思えば、やっと聞こえるくらいのかすかな音がしっかりと響き、しかも音色は玉のように美しい。 家庭に入る「コンサートピアノ」、それがS400B。

S400B 開梱 脚の取付け

a98900e4.JPG立てた状態で、3本のうち2本の脚をつけ、起こしてからもう1本の脚をつける。

S400B 開梱

09a555e6.JPG重さ約350kgのピアノも2人で運ばれる。

写真のように、グランドは「舟」と呼ばれる木枠に、立てて梱包されている。

YAMAHA S400B がやって来た!

dc41f612.JPG床にマットを敷き、この上を滑らせて所定の位置までピアノを入れる。

S400B到着

BlogPaintYAMAHAのS400Bが搬入される様子その1

YAMAHA S400B がやって来る!

180ca5fb.jpgYAMAHAの幻の名器「S400B」をしばらく預かることになった。

とりあえず、元々あった「C7」を移動して、その到着を待つ。
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