調律師「才気堂」

「才気堂」とは、古いピアノやオルガンを「再起動」するという意味です。 ピアノ調律師として、一般家庭のピアノを調律する他に、ピアノ・足踏みオルガンを再生修理していますので、その楽器をご紹介致します。 自宅は「変な家」、ドームハウスです。

オルガン修理法

フランシスレイと袋張り

オルガンの袋張り

大袋は張ってから切るという
大雑把で大胆でしかも的確な
方法で。

フランシスレイの映画音楽
のレコード、

「栗色のマドレー」を繰り返し
聴いて耳コピ中、、、

その次の
「うたかたの恋」は、
何度聴いても
「犬神家の一族」の
テーマ曲にソックリ!

ちなみに、

犬神家よりもうたかたの恋
の方が先に作られている。
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サービスで行う塗装、、

オルガンの修理で最も手間ひま
のかかるのが塗装である。

外装は美しい木目の木で
出来ているので塗り直すと
それはそれは綺麗に蘇る。

が、しかし、

最も費用に差が出るのも
塗装を行うか否か、による。

今回預かりのオルガンは、
陽に焼けて塗装がかなり
剥げてしまったもので

製造より50年近く経っているので
中身の消耗部品をことごとく
修理する。

塗装は、しなくていい、、
ということで受けた修理だが、

塗装しなくても良い、という
場合でも、できるだけ手間を
かけずに、時間をかけずに、
何となく小綺麗になるように
工程を省略した塗装を行う。

50年に一度の修理を終えた
オルガンが戻ってきた時、
見た目もちょっと綺麗になって
いた方が
「あぁ、修理して良かったなぁ」
と思われるから。

しかし、ところがどっこい!

簡単に、ざっと、ほどほどに
小綺麗にする、というのは
実は至難の技である。

省略しても綺麗に出来るのなら
ちゃんと手間ひまかける塗装
など必要ない。

とりあえず、塗装の剥げた所は
素地まで研いで着色から
やり直し、そうでない無事な
箇所は汚れを落として中塗りから
やり直す。

塗装、は、木の地肌が見えて
いる所からやり直すのは、
実は、ものすごく大変、だけど

コレは必要なサービス。

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5号オルガン、、、

今も多くが教会などで使われている
ヤマハの11ストップオルガン、
通称「5号オルガン」

毎週礼拝で使っているというものを
とりあえず預かってきた。

日向に置いてあったので、塗装が
しっかり剥げて地肌があらわれてる。

鍵盤もペロンペロンに剥がれて
Dancing baby!

韓国の生きたイカの料理を
彷彿とさせる(u_u)

鍵盤だけ貼り替えたいようだったけど、
40年以上経った本体は、風袋も
ほころんで、調律もゴキゲンに狂って
とにかく全体的に色々直す必要がある。

この機種は、大きくて面倒だけど、今も
物凄い数が日本中で使われているので
何とかしなきゃならないんす。

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牛革に模様を打って作るペダル

ベビーオルガンのペダルは
牛革を張り、竪琴模様を入れる。

耐久性を考えて、厚さ4ミリの
厚手の革をつかう。
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まず、革を湿らせて、模様を
写す。
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輪郭を切っていく。
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模様が浮き出るように
輪郭を打っていく。
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左が輪郭を浮き出たせたもの。
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完成図。
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ベビーオルガンの塗装1

目止め、着色、セラックニス、

までが下地。

今夜はカシューを刷毛で塗る。

オルガンの塗装は本来セラックニス
かラッカーだが、このオルガンは
強くて美しいカシューで塗る。

1回目の刷毛塗りは、捨て塗り
と言って、乾いたら殆ど研いで
しまう。

そうすることで、平滑な面が出来る。

それにしても、ホンモノの桜材は
塗装することで、いよいよ美しい
木目が浮き出てくる!
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ベビーオルガンの風袋、響板

風袋張りが完了。
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バラバラ、バキバキだった
響板も再構築完了。
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響板裏もキレイになり、
ピンを打って、スプリング
ハズカム!
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多分。よく鳴るベビーオルガン

長年の徒労と経験から、多分、
物凄くよく鳴るベビーオルガン
を貸し出し用に完全修復中。

響板はことごとく剥がれて、
リードの収まる部分も接着が
「ぱかっ」と剥がれてしまう、

側板も、裏板も、はぎ合わせが
徹底的に剥がれていたものを
貼り直した。

響板の割れは、木を埋めて
一枚の板に仕立て直す。

このタイプのオルガンは
メチャメチャよく響く。

小さな部屋ではうるさいくらいに
床にも天井にも響きわたり、

千人規模のホールで鳴らせば
全員泣くくらい感動的に響く。

貸し出し用の専用箱も作って、
一流アーチストに使ってもらう!
というのが、今年の夢。

多分、年末頃には、このオルガンで
大ホールで使いこなせる芸術家が
聴衆全員を笑わせて、楽しませて、
泣かせでいる、と信じて、

このオルガンは徹底的に直す。

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はぎ直した側板、裏板
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響板
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剥がれた部分
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ぱかっと取れたリードの箱
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響板の割れを埋め木で直す
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オルガンのペダル描き

全てのいろが描き終わる(u_u)

元のペダルは擦れ過ぎて模様が
見えないので、同時代のペダル
から模様を再現大介!

あとは明日、クリヤーを上塗りして
鋲を打って完成。

そしたらいよいよオルガン
本体の組立て。

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右が元のペダル。
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同時代の昭和初期の模様の復元
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オルガンのペダル模様の復元

オルガンのペダルの模様は
古いオルガンの擦れた模様を
参考に描き直す。

日本中でペダルをわざわざ
描き直しているのは、
他に何人いるだろう?

一色描くと乾燥するのに
1日かかるので、6色だと
6日がかりの作業になる。

明後日あたり、完成予定。

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木工作業

ベビーオルガンの修理は、
欠損した部品が多く、

それを一つ一つ作り直したり
補修したりする。

木工作業は時間がかかる作業
だが、こういう小間物が
カタチになってくると、
修理も進むのでやり甲斐がある。

画像はペダル板と、膝ペダル
それぞれサクラとナラで再現。
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コレは欠けたところに木を
足したもの。塗装すると
継ぎ目は分からなくなる。
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タイガーオルガン敢然復活へ

ベビーオルガンを複数直して
貸し出し用に使おう!

の計画を敢然実行。

ベビーオルガンは、音量が豊かで、
ペダルの踏み加減で表現が自在。

小さくて笑っちゃう第一印象とは
裏腹に、楽器としての表現力は
つまらないフレーズを何となく
弾いただけで泣いてしまうくらい
感動させるほどの威力がある。

このオルガンは、タイガーオルガン
という銘柄だが、実はヤマハ製。

ヤマハの創始者は山葉寅楠、つまり
トラなので、タイガーオルガン
というオルガンも存在している。

これから、延べ20日間くらいで
楽器として蘇る予定。

お得な価格で長期のレンタル
承ります。お申込は、今スグ!

分解時のすがた
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チリも積もった62年、、
響板も抜群に割れている!
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あけみのオルガン?
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元々の色が内部に残っている。
このオルガンは真っ赤なオルガン!
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昭和29年10月2日出荷の検印。
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オルガンの響板修理(出先編)

オルガンの響板修理(出先編)

ピアノは響板が割れると埋木を
して修理するが、オルガンも
同じ。

しかもオルガンの場合は、
空気が漏れてはまずいので
木で隙間を埋めるのも
「ほぼ完璧?」を心がける。

今日は埋木の加工を予め
やっていたので、現場でも
滞りなく作業完了できた。

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オルガン椅子の製作 目止め&着色

木工作業が終わったら、
目止め。

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これは、木の導管を細かい粉で
埋めて表面を平滑にする作業で
木工塗装の作業で最も重要で
手間のかかる工程。

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目止めが出来たら、着色。

みんな「木の色」と思い込んで
いる色は、実は着色された色である。

ナラの木の場合、勇壮な木目を
生かすために茶系の着色をする。

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着色すると木目の濃い部分と
薄い部分がハッキリ出てくる。

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コレで出来上がり!に見えて
しまうかもしれないが、
コレでは何にも塗ってない
ような感じ。

これからさらに下塗り
中塗り、上塗りと三層、
ラッカーを塗る。

オルガン椅子は、末広がり

オルガン椅子の製作

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今回、昔の椅子にならって
末広がりに挑戦して作ってみた。
古い椅子は下に行くほど寸法が
広がる、末広がり
に出来ているのである。

上部より下部は15ミリ広がって
作ってある。

これは、安定感を増すための
構造だが、作って見て
気付いたことは、視覚的な
こと。

いちばん小さな椅子だけは
脚を平行に作ってしまったが、
これだと何となく下が狭く
なってるように見える。
広角レンズのせいもあるが、
実際見た感じ、平行ではなく
下が狭く見えてしまう。

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末広がりに作った方が、平行に
見えて、安定して見える。

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ナナメの切り欠きは手で調整
するので非常に手間が増えてしまうが
この方が椅子らしいので
今後は全部末広がりに作ろうと
思った。


オルガン椅子の製作 木工編

オルガン専用椅子の製作

木工部分が終わりつつある。

実は木工製作で大変なのは
塗装。

何もかも、これから。

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リードオルガン専用椅子の製作

相変わらず、オルガン椅子の製作

バカ正直に昔の椅子の作りを
そのままに作るので、非常に
手間がかかる。

脚の板には溝を掘って、
そこに貫が入る。

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ベビーオルガンの袋張替え、その1

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袋張替えで最も重要な、面倒な作業が
古い袋を剥がすこと。
小袋の板は、はぎ合わせが取れない
ように、両端に埋め木がしてある。

さすが!西川!

明日の「和風総本家」に才気堂のオルガン登場

http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/wafu/
明日24日、よる19時58分から
テレビ東京&テレビ大阪系列で放送予定の
「和風総本家」に、才気堂が修復中の
オルガンが登場!

ヤマハの創始者、山葉寅楠が初めて
オルガンを修復して、創業するミニドラマで。

オルガンの製造年

ヤマハのオルガンの場合、工場の検印がある。

このオルガンは、昭和7年11月20日の検印がある。

昭和7年は、西暦1932年。80年経っている。

直せば、また生き返る。f3eb6062.jpg

袋はり

49鍵オルガンの風袋張り替え。

まずは、小袋の上辺を貼る。

接着剤は、もちろんニカワa793b388.jpg

補修の跡 ?

風袋を張り替えずに、上から二重に張った跡?

これでは、空気漏れも直らないし、ラバークロスも粗悪品なので、くっついてしまって演奏できねんじゃねん?

二倍の手間をかけて、ことごとく古い袋をはがしたよ…83edf253.jpg

明治42年、エステイオルガン

1910年頃のエステイオルガン

折りたたみ式で「キャンプオルガン」と呼ばれる

これも、2月19日の演奏会で使用予定

どの演奏会でも持っていくが、お客さんが揃って「このオルガンの音が一番いい」というd44b1d0b.jpg

明治43年、西川オルガン

明治43年、西川オルガン

37鍵のベビーオルガンだが、中音高音域が二列リードになっているという逸品

未修復だが音は出せる。

このオルガンで弾くとどんな曲も美しく哀しく響く

2月19日、南麻布の演奏会で使用予定e319e08a.jpg

黒鍵の裏側

鍵盤の裏側は見えないところだが、オルガンの場合、クッションや雑音防止のクロスやフェルトが多く貼ってある。

修理の際は、これら全てを張り替える。b4bf81f1.jpg

オルガンの黒鍵

オルガンの黒鍵は、カシューの黒で塗る。

ピアノと違って、サクラやマホガニーを黒く塗ってあるのが剥げていることが多い。

カシューは厚く盛るように塗る。

仕上がりはピカピカというより、テカテカとした奥深い漆黒になる。

古い良さを再現するにはカシューが良く合うが、手間がかかる。乾燥には2日位かかる。0b2cb683.jpg

カシューの塗り方 2

置いた塗料を、カシュー用の刷毛で、押さえつけるように、ゆっくり伸ばす。

やがて均質に伸びると、美しい塗膜が出来る。

非常にホコリがつきやすい塗料だが、乾いたら平研ぎするので気にせず放置する。311386c9.jpg

カシューの塗り方

オルガンの塗装、黒い部分は、カシューの黒を一層塗り、セラックニスを上塗りするのが才気堂独自のやり方。

カシューは、非常に濃くてドロドロなので、塗る、というより、塗料を「置く」感じd331310b.jpg

アカネ色のオルガン

サクラ材のオルガンは、赤く染められてからニスを塗ってある。

修理の際は、古い塗膜を完全に剥がしてから、改めて着色して、昔ながらのセラックニスを塗る。

この塗装は木目が美しく際立つ。特に、夕陽が当たった時のアカネ色は、他では見られない、深い美しさ。45d50aee.jpg

オルガンの鍵盤

古いオルガンの鍵盤はセルロイドで出来ており、経年変化でかなり黄ばんでいる。

コレを古い良さととらえる方もいるらしいが、才気堂独自の技術で、ほど良い色合いを残しつつ、白くキレイに出来る。

今どきのピアノ用の白鍵は、どちらかと言うと、青白いので、なるべく張り替えるとしても、古いセルロイドを使うab8d8175.jpg

ストップ

オルガンの音色を切り替える仕組みを「ストップ」という

ストップのノブには、雑音防止の分厚いフェルトが入っているが、これを交換するために、私は、わざわざストップノブを外す。

ここは、ストップの操作性に関わる、大切な作業である58f2bc15.jpg
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