ピアノ調律師「才気堂」

「才気堂」とは、古い楽器を「再起動」するという意味です。 あらゆるピアノ、リードオルガン等鍵盤楽器を修理再生&調律します。

2020年05月

教会のオルガン 中身だけ直して、、

ヤマハ11ストップオルガン
風袋張替えと、リード、ストップの
掃除をして、現場で組み立てる

この機種に多い、外装のツキ板が
ペロペロ剥がれてしまっているのを
接着し直して、それを押さえておく
治具を作った。
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風袋組み立て時に、こうして支えて
接着する。もたれかかり治具
〜押さえと君〜  と命名!
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風袋を組み込み、ペダル紐を付けて
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調律は、全リード214枚!
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ぜえんぶ終わって、試奏していると、
鍵盤が下がったままの空鳴りが!
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そういう時は、も一度ぜえんぶ
ネジを外して分解して、響板を
外して調べてみる。
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ソ、の音のバルブに、木のかけらが
ついていた、、、
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トホホな作業を繰り返し、
この教会にリードオルガンの
響きが蘇った、、、

教会のオルガン、中身だけ直す その3

ヤマハ11ストップオルガン
この機種に良くある故障が
ストップが効かなくなるというもの

内部の革部品が切れてしまうため
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ココは、牛革で部品を作って
交換しておく、、
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バルブ(鍵盤下の空気の弁)は交換
しないが、この機種に良くある
症状で、黒い粒、リードから出た
緑青の粒がバルブに挟まって、
空鳴りすることがある、
バルブは一個ずつ外して、
ゴミなどが挟まっていないか
ブラシで掃除する、、、
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リードに吹き出してくる緑青、
コレはリード蓋に貼ってある
ヤギ革の影響でそうなるらしい、
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堅固過ぎてなかなか抜けないリード
は専用の自作工具を使って、
てこの力で外していく、、
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殆ど使われない
エアリアンハープのリード、
二列あって数も多く非常に手間が
かかるが、キチンと調整、調律すると
コレはコレで良いものである、、
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何と!製造年は1961年!
必要最小限の修理ではなく、
何もかも全部直すのが、望ましい、
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リードは214枚、、
ぜえんぶ外して、リベットを叩き、
汚れを落として、出し入れしやすい
ように両サイドだけ磨いておく、、
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教会のオルガン、中身だけ直す!その2

預かってきた風袋、
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裂け目から向こうが見える、
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剥がす前に、途方にくれる、、、
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弁の革もホロホロ鳥、、、
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レコードをかけまくりながら
「剥がす」作業は深夜まで続いた、、
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教会のオルガン、中身だけ直す!その1

某教会の控室に何十年も
眠っていた、というか、
隅っこに片付けられて
忘れられていたリードオルガン

おなじみ、ヤマハ11ストップ!

昨年検品に出張して、
ネズミの害で音が出なくなった
というので見てみると、そうではない。
経年変化で風袋がパリパリに
破れてしまっていた、、、

その後電話などで相談して、
お見積を
何度か書き換え、いちばん安い
方法でなんとかすることに、、

それは、現場で分解して、風袋と
鍵盤部分を持ち帰り、風袋は張替え、
鍵盤なストップは分解掃除して、
リードは全部抜いて掃除して、
後日再び現場で組立てて、そこで
調律する、というもの。

この内容だと、
弾いた時のガタガタ感など
気になるものの、
調律と風袋張替えという二大作業を
することで、とにかく「楽器」として
蘇る、、、

分解の日、この機種に多い外装の
剥がれは、後日組立て時に目立たなく
するために着色することにした。
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まず、裏板を外す。
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屋根板と、鍵盤蓋を外す。
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ストップを外す
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鍵盤、響板部分、つまりアクション
全体を外して、それは持ち帰る
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棚板と風袋を外す
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風袋と棚板、、
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大袋の破れたところ、

コレは、ネズミの害などではなく、
経年変化で素材が劣化している、
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昭和40年頃のものだが、
ここまで劣化しているのは
なかなかない、、、
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劣化して、カリカリになり、
パリッと割れて
しまっている、、、
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1924年製ヤマハ11 ストップオルガン 袋張り

風袋の板の修理に結構手間が
かかったが、いよいよ袋張り

まずは、新しい蝶番をつけて、
袋がすんなり張れる位置
ねじ止めする

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大袋のヒンジ部分内側。
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ココのラバークロスは、
なかなか付けにくい。
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大袋を張る。
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小袋準備。
小袋の内側には厚紙が
貼ってある。
これを予め作っておく。
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カタチに決まりはない。
とりあえず元の形状をまねて作る。
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大袋を張る。
私の場合、張ってから、
余った部分を切り落とす。
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翌日、小袋を張る
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風袋のバルブ、ヤギ革製。
この機種のように8枚使う
大型の袋張りでは、使う革も
大量になる、、、
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ペダルを踏みすぎたとき
空気を逃す、安全弁。
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すり減ってガタが出ていた
ペダルローラーの軸受けは
新たに作り直した。
5003
5003


1924年製 YAMAHA 11 ストップオルガン 袋はがし

本来なら、濡れ雑巾を当てて
アイロンで温めていくと
古いラバークロスは、すんなり
はがれるのだが、頑固に堅固に
貼りついたものは、そんな生易しい
ことではビクともしない。

そんな時は、水を吹きかけて
アイロンを直に当てる!
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当然ながら、アイロンに溶けた
ゴムが、異臭を放って焼き付く!
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濡らしては剥がし、の繰り返し。
このオルガンの風袋は、特に
ニカワがしっかり付いていたので、
バカバカしいくらい手間ひまが
かかった。
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どうにも剥がれないところは、
慌てず、焦らず、水を吹きかけて
濡れ雑巾を乗せて一晩置くと
翌日すんなりはがれる、、
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こんな感じで一晩置く。
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剥がした後の、大袋の板、、
湿らせたせいか、ものすごく
反ってしまっている、、、
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楽譜棚、新製品完成!

私の考案した楽譜棚、、
従来の4段式を設計変更して、
5段式にしてみました。

塗色、左からエボニー
ライトブラウン、ダークブラウン
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アップライトピアノの上には
楽譜がドッサリ!!

というのをよく見かけます。
が、鍵盤下には何も置いてない
ことが多いです。
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そんなことから私が考案したのが
この楽譜棚「側近」です。

鍵盤下の、ペダル両脇に左右2つ
入ります。
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大量の楽譜が「一気に」片付きます。
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消音装置が付いていても、
ぶつからないように収まります。
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楽譜は重いので、柱に溝を掘って
棚板を保持しています。
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グランドピアノの鍵盤下にも
ピッタリ入ります。
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こちらは従来品。
4段式は今後特注品となります。
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グランドピアノの上にドッサリ
積まれた楽譜も、、
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楽譜棚「側近」でスッキリ!
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電子ピアノの鍵盤下にも収まる!
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楽譜棚「側近」は、
当方への直接注文にて
製作承ります。

柱の色は3色、
エボニー、
ライトブラウン、
ダークブラウン、

価格は全国一律送料、税込で
4段式は\9,900-
5段式は\13,200-
です。

下記のHPの中から塗色を指定して
メールにてご注文下さい。

ネットショップ「BASE」から
ご注文の場合、
クレジットカード、電子決済等
対応しています。


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楽譜棚、新デザインを製作!

既に発売より20年、、
鳴かず飛ばずの楽譜棚、、
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グランドピアノでの使用例
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ピアノの楽譜は、コピー譜も多いので
どうしても「積んで」しまう、、
が、鍵盤下は空いている、、、
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そこで私が考案したのがこの楽譜棚
意匠登録済み、、ピアノに積んだ
楽譜が一気に収まってしまう!
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ピアノの鍵盤下に入れて
使うものだが、
最近、棚を5段にして、
高さを600ミリのものを
作らないか、と依頼があった。

現行品の高さは525ミリである。
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確かにピアノの鍵盤下の寸法は
グランドもアップライトも
電子ピアノも、600ミリより
少し高いので、現行品より高くして
棚板を5枚にしても問題ない。

思い切って、全面改良のつもりで、
高さ600ミリ、棚板5段のものを
作ることにした。とりあえず、
ひとつだけ作るのは大変なので、
12個まとめて作る。

この棚の特徴は、全体が斜めに
なっていること。そして、楽譜を
満載すると相当な重量になるので、
走らにいちいち溝を掘って、
棚板を保持していることである。

その溝を掘る作業は、物凄く
手間がかかる。
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ルーターで溝を掘った後、バリを
とるのが、これまた大変!
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棚板が5枚に増えることで、
掘る溝も増えてしまった。
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棚板も、ただ単に切るだけではダメ!

手触りが良いように、全体にヤスリ
掛けをする作業が結構な手間。
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コレは現行品、電子ピアノでの使用例
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1924年製 YAMAHA 11 ストップオルガン 風袋張替え 〜古い風袋剥がし〜

コレが、リードオルガンの風袋
一見、一度張り替えたように
見えるが、、、
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実は、古い風袋を完全に剥がさずに
上貼りしてあるだけ。
ラバークロスの上にラバークロスは
接着出来ないので、これでは
空気が漏れてしまう。
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棚板の継ぎ目に貼ってあるラバークロス
板の狂いを防ぐために、隙間を開けた
部分があり、そこを塞ぐように
貼ってある。貼り替えるには、
古いラバークロスを剥がさなければ
ならないが、それが、ものすごく
大変!!、古いニカワは強固すぎて
全然剥がれないのである。

だから、面倒くさがって、
ちゃんと剥がさずに上貼りしてしまう
ヒトがいるのである、、、
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普通は濡れ雑巾を当ててアイロンで
熱して剥がすのだが、
堅固なものは、直接アイロンを
当ててしまう!!!!
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当然、アイロンに溶けたゴムがくっつく。
イヤな臭いもする、、、
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上貼りでごまかそうとした跡、、

誰かがテキトーに処置した跡を
取り去る手間が大変!!
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上貼りした部分、ちゃんとくっついて
いないので、スルスルと剥がれて
しまう、、、
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ヤマハW106B 外装磨き

蓋を外して、蓋の表面を塗り直し
た、ヤマハW106B、、、
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今日は、外装を磨いて、
ペダルも分解してキレイにした。
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この時期のペダルは、底板を
外さなくても分解出来る。
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バフ、で磨く、、、
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ペダル窓のフェルト、クロスは
貼り替える。厚手のクロスは、
元通りのオリーブが無く、
緑色に、、、
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ペダル窓のフェルトから貼っていく。
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完成、、、
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既に塗り直した鍵盤蓋を入れる。
元のポリエステル塗装ではなく
カシューなので、木目の見え方が
違う。カシューの方が木目が
美しく引き立つ、、
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何となく、サッパリ!
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人気の木目「ネコ脚」ピアノ、

お問合せ、お申込みは「今スグ!」
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Packard Organ ペダルリニューアル

Packard Organ (右)の
ペダルの雑音が気になるので
直すことにした。
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ギーギー鳴る雑音は、
風袋と、その下の棒との
摩擦だった。ねじ止めして解消。

他に、ペダルの蝶番のガタから、
カタカタした雑音が出ていたので、
分解して直すことに。
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蝶番と軸の隙間でカタカタ鳴る。
分解して、軸を作り直すことにした。
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ついでに、どうでもいいモノが
貼られていたペダル板表面を剥がし、
花柄の高級絨毯に替えることにした。

元々製造時は、模様の入った絨毯が
貼られていたはずである。
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接着剤のニカワをことごとく剥がす。
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ペダル蝶番の軸を作り直す。
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ペダル表面には、こんな感じの絨毯を
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雑音もおさまり、見た目もキレイに
なって、気分も爽快、、、!
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