2009年12月
2009年、修理オルガン、春日部市の教会のオルガンで、1928(昭和3)年製造、9ストップ付、YAMAHAオルガン。音色は非常に柔らかく、しかも大きなオルガンなので、音量がある。教会に納品後「再生オルガン記念礼拝」に参加した。教会の高い天井の空間に、オルガンの音色が、広がるように響き渡った。所要4ヶ月、内部の「木」はことごとく割れており、かなり補修、補強を施した。塗装は昭和初期のオルガンと同じ「セラックニス」。教会からの要望で「燭台」を新規製作した。本体と同じサクラ材使用で、同時代の同型機種の燭台を参考にした。残念ながらピッチが438Hzなので、ピアノと合わせることは出来ない。とりあえず、1928年のオルガンと、1989年のピアノ、61歳違いの「ツーショット」
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長岡鉄男氏設計の壁掛け式スピーカー「W-11」。
ドームハウスに住んでつくづく思う事は、「音」が球面の内側に沿って伝ってくるので、「音源」、つまりスピーカーは小さくて良く、しかもその位置が問題で、スピーカーから出た音波がドームの壁にぶつかるように設置すれば、自然と反響が増幅して、何処にいても「よく鳴る」ように聞こえる。しかも、お客さんなどは「え!どこで鳴ってるの?」と言う。ドーム内部の何処にいても「良く聴こえる」し、しかも「何処でなってるか分からない」という不思議な鳴らしかたにまさに相応しいと思って作ってみた「W-11」。反射音では低音が出ないかなと不安だったが、掛けた「壁」の効果で、十分に重々しく響いてくれた。12センチのFF125Kはロングセラーの人気機種だが、今回初めて聴いた。大きさのわりに、物凄く安定した音だと思った。
ドームハウスに住んでつくづく思う事は、「音」が球面の内側に沿って伝ってくるので、「音源」、つまりスピーカーは小さくて良く、しかもその位置が問題で、スピーカーから出た音波がドームの壁にぶつかるように設置すれば、自然と反響が増幅して、何処にいても「よく鳴る」ように聞こえる。しかも、お客さんなどは「え!どこで鳴ってるの?」と言う。ドーム内部の何処にいても「良く聴こえる」し、しかも「何処でなってるか分からない」という不思議な鳴らしかたにまさに相応しいと思って作ってみた「W-11」。反射音では低音が出ないかなと不安だったが、掛けた「壁」の効果で、十分に重々しく響いてくれた。12センチのFF125Kはロングセラーの人気機種だが、今回初めて聴いた。大きさのわりに、物凄く安定した音だと思った。
2008年3月に修理完了して、神戸の六甲山のオルゴール博物館「ホールオブホールズ六甲」に納品したピアノ。1868年頃、イタリア「MARTELETTI」社製。
自動演奏ピアノの最も古い形態のもので、巨大なシリンダーのような筒(バレル=樽)にオルゴールのように無数のピンが植えられており、このピンがハンマーを弾いて音を出す。バレルを微妙に左右にずらす仕組みで10曲演奏出来る。レコードもCDも無い時代、憧れの楽器ピアノを手に入れても「弾き手」がいない事には「音楽」は始まらない。たった10曲だけど、自動で鳴るということは楽器的だったに違いない。オルゴールに比べてピアノは、何よりも「音量」が出る! コインを入れて、1曲踊る、みたいな使われ方だったようだ。バレルは取り外し可能で、他の曲が入ったバレルと交換する事もできる。ただ、大きなバレルを「交換」するのは非常に面倒そうだ。何万曲もポケットに入れて持ち運べる時代、だからこそ、このような大袈裟な装置で鳴る「自動の」楽器が新鮮に見える。
自動演奏ピアノの最も古い形態のもので、巨大なシリンダーのような筒(バレル=樽)にオルゴールのように無数のピンが植えられており、このピンがハンマーを弾いて音を出す。バレルを微妙に左右にずらす仕組みで10曲演奏出来る。レコードもCDも無い時代、憧れの楽器ピアノを手に入れても「弾き手」がいない事には「音楽」は始まらない。たった10曲だけど、自動で鳴るということは楽器的だったに違いない。オルゴールに比べてピアノは、何よりも「音量」が出る! コインを入れて、1曲踊る、みたいな使われ方だったようだ。バレルは取り外し可能で、他の曲が入ったバレルと交換する事もできる。ただ、大きなバレルを「交換」するのは非常に面倒そうだ。何万曲もポケットに入れて持ち運べる時代、だからこそ、このような大袈裟な装置で鳴る「自動の」楽器が新鮮に見える。
2008年4月、修理完了、「日本楽器横浜工場」製リードオルガン。日本楽器というのは現YAMAHAだが、この横浜工場はもともと「西川オルガン」だった所で、1代限りだった西川虎吉の西川オルガンの工場を日本楽器が吸収したものらしい。従って、そこで作られるオルガンは「西川オルガン」のデザインそのままで、正規の「YAMAHA」オルガンの系譜とも違う。
このオルガンは、四国のお寺からの依頼によるもので、私が直したオルガンの中でも、壊れ方は超A級。外装の塗装は木肌が出る位剥がれていてしかも板のはぎ合わせが悉く取れていた。自然分解してしまい、元通りの姿に戻すのに多くの工程を必要とした。しかも、このオルガンは、楽器としてはストップなしのシンプルなものだが、透し彫り、彫刻、ペダルの華やかな模様、燭台(欠損していたため新規作成)、など、調度品としても見所も多い。製造年は推定1930年頃。YAMAHAがだんだん装飾のおとなしい直線的なデザインのオルガンになっていくのに対し、西川系のオルガンはこのように「飾り」の部分が多く残されていた。
このオルガンの修理の様子は、才気堂HPの「オルガン修理記録」のページで「全て」をご覧頂けます。(画像枚数184枚)
このオルガンは、四国のお寺からの依頼によるもので、私が直したオルガンの中でも、壊れ方は超A級。外装の塗装は木肌が出る位剥がれていてしかも板のはぎ合わせが悉く取れていた。自然分解してしまい、元通りの姿に戻すのに多くの工程を必要とした。しかも、このオルガンは、楽器としてはストップなしのシンプルなものだが、透し彫り、彫刻、ペダルの華やかな模様、燭台(欠損していたため新規作成)、など、調度品としても見所も多い。製造年は推定1930年頃。YAMAHAがだんだん装飾のおとなしい直線的なデザインのオルガンになっていくのに対し、西川系のオルガンはこのように「飾り」の部分が多く残されていた。
このオルガンの修理の様子は、才気堂HPの「オルガン修理記録」のページで「全て」をご覧頂けます。(画像枚数184枚)
2007年11月修理完了。1938年(昭和13)製造、YAMAHAのベビーオルガン。
両側に取っ手のついた小型のオルガンを俗に「ベビーオルガン」という。映画「二十四の瞳」などに出てくるのもこの手の「ベビーオルガン」だ。ベビーとはいえ、意外に音量が出る。しかも、このタイプは、風袋の容量が小さいことが短所でもあり長所でもある。足のペダルのふみ加減で、自在に音量をコントロール出来るのだ。一般に「オルガン」という楽器は、音を鳴らしながら音量を大きくしたり小さくしたり出来ない。同じ音量で鳴り続けるのが「オルガン」らしさでもある。ところが、このベビーオルガンの場合、ペダルの加減で、クレシェンドしたりデクレシェンドしたり出来る。
リードオルガンは「ストップ付き」のタイプが高級であると思われがちだが、本当に「リード」好きな人にとっては、このベビーオルガンこそ、もっともリードオルガンらしいオルガン、と言えるだろう。
修理の様子は、才気堂HPにて掲載中。
両側に取っ手のついた小型のオルガンを俗に「ベビーオルガン」という。映画「二十四の瞳」などに出てくるのもこの手の「ベビーオルガン」だ。ベビーとはいえ、意外に音量が出る。しかも、このタイプは、風袋の容量が小さいことが短所でもあり長所でもある。足のペダルのふみ加減で、自在に音量をコントロール出来るのだ。一般に「オルガン」という楽器は、音を鳴らしながら音量を大きくしたり小さくしたり出来ない。同じ音量で鳴り続けるのが「オルガン」らしさでもある。ところが、このベビーオルガンの場合、ペダルの加減で、クレシェンドしたりデクレシェンドしたり出来る。
リードオルガンは「ストップ付き」のタイプが高級であると思われがちだが、本当に「リード」好きな人にとっては、このベビーオルガンこそ、もっともリードオルガンらしいオルガン、と言えるだろう。
修理の様子は、才気堂HPにて掲載中。
ピアノの楽譜を整理する為の「棚」、数年前に考案し、意匠登録済みの「棚」
通常、楽譜は「本」と同じように本棚に入れられると思われがちだが、実際には「現在進行形」の楽譜たちはピアノの上や周りに雑然と置かれる事が多い。しかも、ピアノの楽譜は「コピー譜」も多いので、本棚なんかに「キチンと」しまうのは面倒なのです。
そこで考えたのが、この「楽譜整理棚」。本体がナナメに傾いており、楽譜をストっと放り込めば良い。しかも、この棚の置き場所に注目! ピアノの鍵盤の下は大抵「空いて」いると思う。周りがどんなに散らかっていても、鍵盤の下は、このような棚を置かない限り、有効に活用出来ない。 ちなみに、2001年、販売当時は「側近」という名前で売り出した。いつも側にいてくれるからです。 残念ながら、当時は製作工程がこなせず、全部手作りではやり切れないので、いつの間にか作らなくなってしまった。が、最近、精度の良い機械も導入し、どんどん作れるようになった。 ピアノの無い方にもマガジンラックなどとして「どんどん」使って頂きたいと思っています。 詳しくは「才気堂HP」の「特許」のページをご覧下さい。
通常、楽譜は「本」と同じように本棚に入れられると思われがちだが、実際には「現在進行形」の楽譜たちはピアノの上や周りに雑然と置かれる事が多い。しかも、ピアノの楽譜は「コピー譜」も多いので、本棚なんかに「キチンと」しまうのは面倒なのです。
そこで考えたのが、この「楽譜整理棚」。本体がナナメに傾いており、楽譜をストっと放り込めば良い。しかも、この棚の置き場所に注目! ピアノの鍵盤の下は大抵「空いて」いると思う。周りがどんなに散らかっていても、鍵盤の下は、このような棚を置かない限り、有効に活用出来ない。 ちなみに、2001年、販売当時は「側近」という名前で売り出した。いつも側にいてくれるからです。 残念ながら、当時は製作工程がこなせず、全部手作りではやり切れないので、いつの間にか作らなくなってしまった。が、最近、精度の良い機械も導入し、どんどん作れるようになった。 ピアノの無い方にもマガジンラックなどとして「どんどん」使って頂きたいと思っています。 詳しくは「才気堂HP」の「特許」のページをご覧下さい。
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