160740cf.JPG このオルガンは、ポータブル型と呼ばれるもので、両側に把っ手がついており、重さは30キロぐらい。「携帯」するには重すぎるが、普通の据置型に比べると、いろんなところに持ち運べて便利だ。
 元々、群馬県安中市の廃校になった小学校分校に有ったものらしい。個人の方が直そうとして、どうにも直らず、自然分解状態だったものを譲り受けた。あまりにも壊れ方が激しかったので、なかなか手を付けられなかったが、2008年末、ようやく修理を始めた。半年かけて、塗装もペダルも描き直して、美しい姿に蘇った。
 勿論「音」も素晴らしい。この手の小型オルガンは、リードオルガン好き、特に「リード」が好きな人には垂涎もので、風袋の容量が小さい分、足のペダル加減で音色を自由に操作できる。ストップなど複雑なものがついていないので、音が「ストレート」に出て来る。高音はリードが目一杯空気を吸って思い切りなっているのが手や足に伝わって来る。低音はこんなに小さなオルガンなのに、「ゴワー」っと響いて来る。
 販売用として直したものだが、しばらくは「自分用」として、出張演奏などに使う予定。すでに5月連休のモスリンコンサートで使用した。モスリン会館の明治時代の空間で響かせた時の「鳴り」は素晴らしかった。

このオルガンの修理の詳細は、才気堂HP、にてちょっとだけ既にUPしています。

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