本体の装飾もいちいち手が込んでおり、塗装の剥離〜再塗装まで、本当に手間ひまかかった。このオルガンは「タンポ」で仕上げたので、平面の「鏡面感」は、美しい木目と深い色がよく出ている。
お客様お預かりの2007年6月より、1年以上かかってしまった。通常どんなに時間がかかっても1年以内にお返しするようにして来たが、このオルガンは、とにかく難しい修理だった。
こうして直ってみると、その音色は、136年前のもの、重厚でつやつやして、何気ない旋律もきらめいて聞こえる。袋はりは今まででもっとも持ちが良く、組入前で20分以上保っていた。やっぱり、素材が良いのかな〜。こんな名器を、自分でも欲しい!と思った。明日、長野県岡谷市に納品。
このオルガンの修理の様子は、才気堂HPにて順次載せていく予定です。
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